スリーパーズ












◆解説・感想
1996年 アメリカ合衆国製作
スリーパーズとは”少年院あがり”という意味
物語は少年院で過酷な経験をした少年らが大人となり裁判を通して復讐するといった感じです
スカっとするという感じでなく、何か重たさを感じる復讐劇です
少年時代はとても仲がよく、大人になりそれぞれ違う道に進みますが変わらない絆を描いた作品です
出演している俳優さんも豪華で、ケヴィン・ベーコン、ブラット・ピット、ロバート・デ・ニーロなど出演されてます
2時間30分弱と少し長めの作品ですが良作だと思います

◆ストーリー <ネタバレあり>

1966年 夏
マンハッタンの西に位置する街”ヘルズ・キッチン”

4人の仲の良い男の子がいた
シェイクス、マイケル、ジョン、トミー
よくいたずらをして遊んだ
キャロルという女の子がいて、その子もたまに加わった

ボビー神父はそんな4人をとてもよくかわいがった
シェイクスとジョンは将来、神父になろうと決めていた

1967年 夏
4人の人生を変えた日

いたずらを思いつく
ホットドッグの屋台をしているオヤジがターゲット
シェイクスが注文し金を払わずに逃げる
オヤジはどうするか?
追うか、あきらめるか
追えばその隙に屋台のホットドッグを盗む
オヤジは追いかけた
さらにいたずらを思いつく
「屋台が消えてたらオヤジは驚くぜ」
3人は屋台を移動させた

シェイクスは3人と合流した
後ろの方には追いかけてくるオヤジの姿も見えた
名案を思い付く
屋台の前輪を地下鉄入口の階段にひっかける
オヤジは屋台を引っ張り上げようと手を離せなくなる
その隙に俺たちは逃げる

俺たちは屋台の前輪を階段にかけた
予想以上に重たかった
4人は屋台が落ちないように何とか引っ張る
耐えきれず手を放してしまう
屋台は階段を落ちていく
その先に人がいた

奇跡的にその人の命は助かった
だが、事は重大で4人は少年院に入ることになった

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少年院
4人の看守がいた
ノークス、スタイラー、アディソン、ファーガソン
ノークスが班長で、僕ら4人に目をつけた

ある晩、ノークスらは僕らを地下へと連れて行った
「何をする気だ?」
マイケルが聞く
「ひざまついて、しゃぶるんだ」

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シェイクスとマイケルは親に”来ないよう”手紙を書いた
表情で何かあると察知されるから
トミーの親は仕事でこれず、ジョンの母親が月に一度くるだけだった
だけれども、ボビー神父は止められなかった

面会の前にはノークスに釘を刺される
もし何かしゃべったら仕返しされる。それが怖かった

ボビー神父は僕らのことをとても心配していた

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看守チームと少年らでフットボールの試合をすることがある
もちろん、看守チームが勝ちありきである
だが、マイケルらは看守チームに勝とうと考える
試合は90分
その間は看守に臆することなく自由に生きた
リゾという少年の活躍もあり、少年らは看守チームに勝利した

だが代償は大きかった
関わった少年は殴り蹴られ独房に入れられた
リゾは殴り殺された

独房から出たときは自分で立っていられないくらい衰弱していた
治療をうけることになった

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夜になると泣き声が聞こえることがある
やられた夜に聞こえる

少年院での出来事は一生秘密にすると誓い合った

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1981年 秋
レストラン

ジョンとトミーは平気で人を殺すマフィアになっていた
偶然、食事をするノークスをみかけた
二人はノークスの向かいに座る
「久しぶりだな」
「誰だお前らは?」
「分からねえか。こっちは思い出がいっぱいなのに」
ノークスはまだ分かってない
「ジョンとトミーだ」
「・・・そうか、お前らか。で用件は?」
「きさまが死ぬとこを見たくてね」
ジョンは銃を見せる
ノークスの動きが止まる
二人は銃弾を何発も撃ち込む
そのまま何事もなかったように店を出て行った

その後、ジョンとトミーは逮捕された

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面会室
シェイクスは二人に会いに行った。シェイクスは現在記者の卵だった
「一人、片付けたぜ」
「何のことだ?」
「ノークスだ」

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マイケルはNY地方検事局の検事補になっていた
マイケルとシェイクスが会う
シェイクスに二人の様子を聞く
「”一人片付けた”と、ジョンが」
「俺が今回の裁判の検察側を担当する。願いでた」
「本気か?」
「俺は負ける。わざと敗訴する」
「どうゆうことだ?」
「決着をつける。俺の計画とは少し違うがジョンとトミーが火ぶたを切った」

マイケルはあの時の看守のその後を追っていた
・スタイラー
 麻薬課の刑事
 売人から賄賂とヤクを強要
 本人もコカイン中毒
・アディソン
 NY市の福祉官
 今も少年をあさっている。少年を買う為に借金をしている
・ファーガソン
 社会奉仕局に勤務
マイケルの計画はこうだった
ファーガソンを喚問しノークスの話をさせる
そこから少年院の実態を暴く
「ジョンとトミーには?」
「二人には教えない方がいい」

一つ大きな問題があった
ジョンとトミーのアリバイをどうするか?
もちろん嘘のアリバイである

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スナイダーという人物が弁護を担当することになった
実はこれも計画の一部で、マイケルが裏から手を回していた

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キャロルは今でも4人のことを気にかけてくれていた
シェイクスとキャロルが会う
「今回のことをどう聞いている?」
「噂程度に。昔の4人組が仲間割れしたって」
「そう思うか?」
「マイケルは志願したって聞いたわ。ひどいわ」
「マイケルは友の為にすべてを捨てる覚悟さ」
「どうゆう意味?」

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裁判が始まる
マイケルはジョンとトミーを有罪にしようと演じる
スナイダー弁護士はマイケルが書いたシナリオ通りに話を進める
シェイクスとキャロルは傍聴席から裁判を見守っていた

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シェイクスはボビー神父を訪ねた
ボビー神父は賢く、すべてを見抜いていた
これはマイケルが糸を引いていると
「私のところへ来たのは何か困っているのだな?」
「アリバイ証人です」
「つまり、、、神父の私に神に宣誓した後に嘘をつけと?」
「二人を救う為です」
「あの二人が殺したのか?」
「はい」
「殺された者の命はどう考えるんだ?」
「あんな奴の命はゴミです」
「なぜだ?」
シェイクスは重い口を開く
少年院時代に何があったかすべてを話した
”しゃぶる”の意味も分からなかった
俺たちをおもちゃにし犯していった
神に祈ったのに助けはなかった。ジョンは神父になることをやめた
「考えさせてくれ」
ボビー神父はそう言った

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裁判
目撃者が証言台に立つ
マイケルのシナリオ通りに事を進め、証言の真実性は低い印象を陪審員に与える
計画は順調に進んでいる
あとはアリバイだった
ボビー神父から返事は何もない

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裁判と並行してスタイラーとアディソンへの復讐も進行していた

スタイラーは収賄罪で逮捕された
売人殺害の容疑でも逮捕された

アディソンの借用書を手に入れ”リトル・シーザー”という男に売った
麻薬の世界でのし上がった男
少年院で死んだリゾの兄だった
「金はアディソンという男が返す。その男がリゾを殺した」
「肺炎で死んだと聞いたが」
「聞いた話だろ」

リトル・シーザーはアディソンを捕まえる
アディソンは金を返せず、暴行された後に射殺された

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裁判
ファーガソンが証言台に立つ
マイケル、ジョン、トミー、シェイクスはファーガソンをジッとみる

マイケルが尋問を始める
「ノークスという人物を?」
「彼とは親友で、とても良い人間です」

スナイダー弁護士の反対尋問が始まる
「彼とはどこで?」
「少年院で一緒に働いていました」
スナイダー弁護士は更に少年院のことを追求していく
だんだんファーガソンの口が重たくなる
「少年たちにいじめを?」
少し間があき、ファーガソンは何とか答える
「いじめの定義は?」
「定義?暴力、少年をレイプなど」
ファーガソンは二人の被告を見る
それが誰なのか気づく
あの時にやったことが脳裏に蘇る
「ファーガソンさん、あなたはノークス氏とそうゆう行為をしましたか?」
ファーガソンは耐えられず涙を流す
「・・・はい」
「はい?何が?」
「私たちは何人かの少年と行為を・・・」
しばらく沈黙となった
ノークスらの悪行を白日の下に晒すことができた
マイケルは肩の力を抜き椅子の背にもたれた
「もうやめてくれ」
ファーガソンは退廷となった

その後も裁判は続いた
だがボビー神父はまだ姿を現わさなかった

ボビー神父はずっと考えていた
そして、とうとう心を決めた

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裁判
スナイダー弁護士の最終弁論
「ボビー神父を証言台へ」

ボビー神父は証言台に立つ
「真実のみを証言することをあなたは神に誓いますか?」
「誓います」
事件のあった時刻、神父はジョンとトミーとバスケの試合を観に行っていたと証言する

マイケルの反対尋問
心を落ち着かせるため、一呼吸してから尋問を始める
「試合へ行ったことを誰も知らない。代金のレシートもない。それで被告が試合を観ていたと信じろと?」
「司祭がそう証言しているのです」
「聖職者は嘘をつかないってことですね?」
「半券を持っている司祭は嘘をつく必要がありません」
そう言ってボビー神父は3枚の半券を見せる
もちろんこの半券は仕込まれたものである
「なぜ捨てずに持ってるのです?」
「言葉だけでは足らないときの為に」
「・・・分かりました。ありがとう、神父」

シェイクスは傍聴席から見ていた
ボビー神父が嘘を言うなんて信じられなかった
たとえジョンとトミーの為でも

ボビー神父の証言が決定打となり、ジョンとトミーは無罪となった

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マイケルとシェイクスが会う
マイケルは数週間後に辞表を出すことを伝える
「弁護士に転向しろよ」
「静かに暮らしたい。もう疲れた」
「いつか弁護士に用ができるかも、、、」
「その時は助けに戻る」

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1ヵ月後
レストラン

ジョンとトミーが店に入るとシェイクスが先に来ていた
「お前のおかげだ。シェイクス」
「マイケルだよ、奴の計画だ」
「あいつが担当と聞いてカッときたよ。でも奴に放り込まれるなら仕方ないと思ったぜ」
「被告の席から見ててもドジな検事で同情したぜ」
そこにマイケルが姿を見せる
「誰がドジな検事だって?」
ジョンとトミーはマイケルにハグする
シェイクスも入り4人でハグする
キャロルが姿を見せる
「ここはゲイ・バー?」

5人はテーブルを囲み乾杯する
酒をのみ、話し、笑い、歌った

シェイクス
昇格して見習い記者となった

ジョン
1984年3月16日
安アパートで死体が発見される
ジンの瓶で頭を殴られ殺されていた

トミー
1985年7月26日
5発の銃弾を浴びて死んだ
死体は一週間以上たって発見された

マイケル
イギリスの田舎町でパートの大工をしている
静かに一人暮らしをしている

キャロル
ヘルズキッチンで社会福祉の仕事をしている
独身で養子を迎え暮らしている


この特別な夜はいつまでも続いた
5人の仲間がそろった最後の夜だった


~おしまい~